作業ヘルメッターのおんな道

肉体労働系レディ(淑女)の徒然です。フリーランスで造園土木の作業員をしています。お仕事と酒があればどこでも飛んでいきます。酒飲み。日焼け上等!

ぼっち仕事、辛すぎた

昨日の仕事は本当に辛かった、心から辛かった。

某駐車場の除雪を深夜に行っているのだが、昨日の雪の状態は最悪。

数日前ほんの少し暖かかった影響で、アスファルトに近い部分は溶けたベチャベチャ雪。

そして、一番困ったのは融雪剤の塩カル。(塩化カルシウム

コレをタイヤにつけて引っ張ってくる車が大多数なので、その「塩カル入り雪」が駐車場内を埋め尽くし、その上に20センチほどの雪が乗っている状態。

新雪塩カル雪を撹拌した状態になり、場内は溶けない砂糖の上を走っているような感覚。とにかくタイヤがハマってハマって抜け出すことだけで一苦労。

ショベルの爪を深く刺そうにもアスファルトに近い部分がベチャベチャの重い雪なので、私が乗っている馬力の弱い小さいショベルカーでは重くて前に進むことが出来ない。

大きいショベルカーなら一発で決めれるのかもしれないが、なんせ動くことすらままならない。もう明け方に大パニック。あと1時間で車が入ってくるのにこんな状態で一般車が入場したら、その車も間違いなくハマる。大クレームだろう。

そもそも塩カルがガンガン撒かれる季節が来る前に、深く除雪しておけば良かった。こんなに雪の層が厚くなってから塩カル入の雪が混じったりしたもんだから、実質60センチくらいの砂糖のなか車を入れているようなもんだ。

経験が無いことをやるとこういうことになるんだな。

何度も「ひいいいん!誰か助けてえ!」「落ち着け、落ち着け私。ゆっくりやれば大丈夫だから、大丈夫。出来る。」と独り言を車の中で叫んでた。

砂の上をショベルカーで走り回るやつ、あれ一体どうやってるの?永遠に締まらない地場の上なのに凄すぎる。ほんと、経験足らずが一人で仕事を受け持つとこういうことになると心から実感した。

何度もショベルカーがひっくり返るんじゃないかとヒヤヒヤしながらも、とりあえず表面上は「除雪」完了したが、全く美しくない。無給でもいいから、明日やり直しに来ようとすら思ったが、ショベルカーのガソリン代が掛かってしまうのでもちろん勝手なことは出来ない。依頼もないのに出動して万が一ケガや事故を起こしたら人生終わりだ。

一日経ったが、駐車場利用者からクレームが来てるんじゃないかとずっとモヤモヤしている。

 

昨年から、作業系のぼっち仕事をちょっとずつ請け負っているけど、ぼっち仕事は辛い。もちろん独立した背景には「一人で人目を気にせず気楽に仕事できる」という利点があるからというのはある。だが、現実のぼっち仕事は本当に大変だ。助けてくれる人がいない。代わってくれる人もいない。最後まで一人で絶対に完了させなければいけない。実際のところ気楽な仕事なんて無い。いつも時間と体力の戦いで休憩もままならないことのほうが多い。

ぼっち仕事だからといって依頼者が容赦してくれるわけではない。「本当は2人くらいでやりたいけど人件費キツイから1人で頑張ってみて」みたいな内容が多くなる。

今回の除雪は1人でも本来問題なく出来うる仕事だが、なんせ未経験から始めたことがじわじわと大きなネックになってきた。やはり、経験がない仕事を単独で受け持つことはリスクが大きい。反省点も毎回出てきて、納得いく仕事が出来たことがまだ無い悔しい。どんなにしんどくても「経験だ、今こそ経験してるんだ。」と言い聞かせることで自分を説得している。

まあ、それこそこういう未経験の仕事をするリスクっていうのも経験しないとわからないもんだよな、今後自分の仕事を精査していく中で重要なことだって気がついたもんな。

そろそろシーズンも中盤を過ぎてあと10回も出動はないだろう。その中で来年はどのような形で除雪の仕事を獲得するかじっくり自分の技術と相談しなきゃだめだ。

1人仕事は楽じゃない。苦労と反省の連続だ。