乱闘騒ぎの風はもうない
WBC 日韓戦でヌートバーにデットボールをした韓国選手が謝ることなく、ヌートバーが睨んだと。
そして、翌日のチェコ戦で相手の足に当ててしまった佐々木朗希が謝罪をし、翌日にはチェコの選手たちにたくさんのお菓子を詫の印として持参したと。
非常に日本らしいというか、脱帽して謝罪した山川も相当かっこいいし、当てられたチェコの選手の「大丈夫だよ」アピールも相当かっこいい。あの光景は忘れることは無いだろうな。どちらもみんなかっこいい。
そういえば、と思い直してみたら
「最近乱闘騒ぎって全く見てないなあ。あれ、なんでだろう。」と思ってYou Tubeで「野球 乱闘」と調べたら面白すぎてずっと見入ってしまった。
特に燃える男、星野監督の乱闘集は逸品過ぎて何回でも見ていられる。めちゃくちゃ良い!
なんで乱闘がなくなってしまったのか、様々な人の考察を見ていたら納得した。まずは乱闘のペナルティ(罰則)が強くなったことと、セパ全選手とも昔より交流が盛んになったことなどが挙げられていた。たしかに、選手同士の交流が盛んになってチームを超えて仲良しになっている。それは見ててすごく分かる。お互いを尊重して切磋琢磨してる雰囲気がある。
私個人としては「ビデオ判定」の精度が上がったから、審判に対しての抗議乱闘が減ったのかな、と思ったり。
一番腑に落ちたのが「昔の野球選手は職人だったが、今の野球選手はアスリートになったからだ」という言葉。おおー、ストンときた。
これは野球選手に限らず、社会全体もそうなった気がする。職人気質の喧嘩っ早い時代はもう昔の人という雰囲気。しかし、昭和生まれとしては少しもの寂しい気持ちもある。
子供の頃、父親が観る野球は「一体これのどこがおもしろいのか」と思っていたが、珍プレー好プレーだけは楽しみにしていた。お父さんに「始まったぞー」と声をかけられると、お菓子を手にずっと笑いながら見ていたが、子供ながらに乱闘騒ぎは当たり前でこれもまた見るのが大好きだった。わらわらベンチから人が出てきて、殴り合いの外側で楽しそうにおしくらまんじゅうしている選手たちを見るのもいいもんだった。関係ないところで殴り合いが始まってたりね。人間の本質って闘争本能を掻き立てられることで、アドレナリンがでるんでしょう。
今は野球観戦が好きなので、勿論珍プレー好プレーも見ているが、乱闘騒ぎの無いものだから、少し物足りなさを感じている。
あれも一つのファンサービスだよな。プロレスとは言わないけどさ。
私達世代はどうしたって、危険球(特に外国人選手相手に)なんかみると
「くるぞくるぞ〜!!」なんてワクワクしちゃう癖が残ってるもんね。乱闘騒ぎはYou Tubeでしか見れない貴重なシーンになってしまっているが、見出すと止まらない。
しばらくハマりそう。