作業ヘルメッターのおんな道

肉体労働系レディ(淑女)の徒然です。フリーランスで造園土木の作業員をしています。お仕事と酒があればどこでも飛んでいきます。酒飲み。日焼け上等!

読書レビュー「サブカルで食う」

最近買った別の本がどうにもこうにも文章が(というか流れが)イライラするもので、「なんか気が晴れないものか!」と思い勢いで買ったこちら。

 

これは、予想外な名著。

一言で言えば「大槻ケンヂの赤裸々自叙伝」のような感じだが、単純に軽快でコミカルで面白い。参考になるような、ならないような。ちなみに夢中になると1.5時間位で読み終わるところもいい。きっとこれからも何度か読みそう。

脱力系なのに、情熱はある。尖らない情熱を緩やかに表現したというか。

サブカル」の定義ってなんだろうと思っていた。この本でも結局サブカルの定義はわからなかったけど、自分の中で結論は出た。

「人が普段興味を持たないものを情熱を持って愛し、あわよくば布教したい文化」でしょうかね。

私ももちろん通過した、10代から20代にかけて誰かしら一時期は陥りそうになる「サブカルかぶれ」。

「変わったものを好きな俺かっこいい」「人と違う感性の私は特別」みたいな中二病の延長線上に存在する「サブカルかぶれ」。

かぶれを超越してずっと愛し、大切にし続けたものが最終的に「サブカル」に昇進する。(ただし自分の中でのみ)

それを続ける情熱と根性と運があればその「好き」を仕事にできるよ、金にはならんがね。と教えてくれる本。

そうそう、ついついアンダーグラウンドな方に走って行きたくなっちゃう時期ってあるよね。

エロ・グロ見ることがアングラ、そしてちょっとサブカル感入ってる感じで悦に入る時期ってあるよね。

ただし、若い頃に夢中になれるものがないと40超えると辛いぜ、なんか楽しいことみつけようぜ。

見つからないなら外出てネタ探そうぜ。どうにかなるってマジで。

そんなことを考えさせてくれる、前向きな本。

私はどうかな、「好き」はいっぱいあるけど「情熱」を注げるものってなにかな。

とにかく色んなことを仕事としてきたからある意味「職業サブカル」とでも自称しよう。

仕事に関しては情熱を持って接している。というか情熱を注げるような仕事しかしない「フリーランス(自由業)」。

現代の言い方だと「フリーランス」ってちょっとかっこいいけど

この本による「フリーランス」の注釈にはこう書いてある。

「自由業のこと。仕事があるときはあるけど、無いときはないという・・・ある意味、無職と紙一重とも言える。」

いや、ほんと全く持ってその通り。「フリーランス」っていうと「起業した、かっこいい、会社員の枠を取っ払っても仕事がある人」みたいな扱いをされることがままあるが、現実そうではない。「会社に所属することができないワガママ無職一歩前」だと思う。

潔く自分の立ち位置を確認することができた、そんな面でもこの本は「私の小さなバイブル」として大切に取っておこう。